童謡作詞家・くずはらしげるが作った“♪ぎんぎんぎらぎら夕日が沈むぎんぎんぎらぎら 日が沈む〜♪”という歌詞から始まる童謡「夕日」が生まれた広島県福山市神辺町は日本で一番夕日がきれいな町として知られている。JR福山駅から車で20分、福塩線で3駅…岡山県との県境に位置する福山市で最も栄えていると言われている町だ。 |
江戸時代には神辺城の城下町、山陽道の宿場町として栄え、今でも県の重要文化財や史跡が彼方此方に残されている。そんな文化の香りあふれる町に建設された複合型商業施設“フジグラン神辺”。その3階に平成17年、備後初のシネマコンプレックスとして『エーガル8シネマズ』がオープンした。戦後間もない昭和22年から福山市内の映画館経営を行っていた(株)フューレック(当時は藤本興行)という地元の企業が運営している地元密着型のシネマコンプレックスだ。 楽しげな映画のPOPスタンドが所狭しとレイアウトされている木目調のエントランスより中に入ると、最初に目に飛び込んで来るのが、薄暗いロビーに浮かび上がる中央部の天井から降りている大きな円柱型のカーテン。昼間は柔らかさを醸し出し、夜になるとカーテン内部の照明の色が変わる演出で来場者を出迎えてくれる。昼と夜で全く異なる2つの表情を持っているロビーはリゾート地にあるようなクラブを彷彿とさせるゴージャスな作りだ。そのカーテンの下には、まるで光に包まれているかのような休憩スペースがあり、映画が始まるまでのひと時をゆっくり過ごす事が出来る。「お客様が、日頃の疲れを忘れて、ゆっくり映画を楽しんで、くつろいでもらえるような贅沢な気分を味わえる高級感を感じさせる設計にしました」と語ってくれたのは支配人の石井照久氏。 広いスペースのコンセッションでは、定番のポップコーンに加え、季節限定のポップコーンを用意している。10月30日にはハロウィンにちなんでパンプキン味のポップコーンを用意する等ここでしか味わえないでき立てが楽しめる。 場内は、日本国内最高レベルのシステムを導入しており、音響に関しては自他ともに認める最高水準(特にシネマ4と5の音響は、現在の日本国内の最高レベルの音響・スピーカーを完備している)の室内音響設備を採用している。 |
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ゆったりと足を伸ばせる座席の感覚は1150mmと広く、全席座面固定(シネコンで全席座面固定にしたのは、全国でコチラが初めて)で快適な座り心地を実現。また、“シネマ3〜7”には、プレミア席を設けており、座面には低ウレタン反発シートを国内で初めて導入。長時間観賞しても疲れない設計となっており、気分は飛行機のファーストクラスだ。更に、コチラのプレミアシートを使用された方だけが利用出来るプレミアラウンジは、まるで空港のエグゼクティブラウンジのようなスペース。木の風合いを活かしたアジアンテイストの落ち着いた空間で、上映開始までの待ち時間を無料サービスのドリンクを飲みながら思い思いに楽しめるのが特長だ。 『エーガル8シネマズ』が力を入れているのは設備だけではない。多くの人々が快適に映画観賞をするために様々なサービスを提供している。その代表的なサービスが毎月第2・第4金曜日に開催されている“ママ&キッズシアター”だ。小さな赤ちゃんがいると観たい映画があっても我慢しているお母さん、お父さんは多いと思う。映画館で久しく映画を観ていないという方に、とっておきの観賞会が、このサービスである。映画は観たいけど赤ちゃんを預けるのはちょっと…と言うのならいっそ、赤ちゃん同伴で映画館を提供する画期的なサービスは、開始早々から多くのお母さん、お父さんが利用されている。 何よりも心強いのは、赤ちゃんが泣いても気兼ねしなくても良いところだ。場内は、赤ちゃんが驚かないように音量を抑え、赤ちゃんを連れて移動しやすく明るめの照明に設定されている。 |
「今では、“ママ&キッズシアター”を毎回楽しみにいらっしゃる常連のお母様も多く、次回は何を上映するのですか?というお問い合わせをよくいただきます。また、ご近所のお母様にも声をかけていただいて、いつの間にかお母さん同士の輪が広がっています」と石井支配人は語る。また、コチラの劇場には、どんな映画が何処で上映しているのか、映画を観終わってから食事が出来る店を探している時など…知りたい事を教えてくれる“シネマコンシェルジュ”が配属されているのをご存知だろうか。映画をもっと多角的に楽しんでもらいたいという思いから生まれた画期的なサービスである。「ウチの劇場は、福山市内在住の方だけではなく尾道や岡山県からも、わざわざお越しになるお客様も、結構いらっしゃいます。映画をもっと身近に感じていただきたいので、色々な立場のお客様が普段着で来ていただけたらと思い、サービスを提供していきたいと考えております」他にも毎日がサービスデーと言って良い程、数多くの割引サービスを実施。石井支配人の言葉通り、気軽に映画を楽しめる場所がココ『エーガル8シネマズ』なのだ。(取材:2008年9月) |