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映画スターたちのパネルが展示されているエントランスから中に入ると、日本映画で何度も映画化された“中心蔵”赤穂浪士たちが…まずは活動写真時代から日本映画の歴史がひも解かれる。時代劇スターから現代劇へと移り変わり、建物の丁度、中心に位置する広いスペースには巨大な大魔人が立ちはだかる。圧巻は何と言っても“男はつらいよ”の全48作のポスター展示。その前には年代もののアーク式映写機、さらに岡崎宏三撮影監督が実際に使用されていたカメラ、フィルムが展示されている。勿論、他にも実際の撮影で使用されていた衣装や機材など貴重な品々が展示、日本映画の知らない一面に触れる事が出来るのも魅力のひとつだ。その次にハリウッド映画を中心とした外国映画…迫力ある大型パネルによって当時の興奮が甦る事だろう。企画展示コーナーの記念すべき1回目の出し物は時代映画集大成と銘打ち、日本映画の根底に流れるベースをかい間見る事ができる。 |
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夕張という小さな街はお世辞にも映画という世界にとって恵まれた環境とは言えない場所であった。せいぜい映画のロケ地として使われる程度であったこの地に映画を愛する人々がいて“ゆうばりファンタ”を先駆けにして映画の資料館を設立するまでになった事…小さな一歩が大きな歩みに変えてしまったという事実。黄色いハンカチがはためいた時から映画ファンの心を捉えた街。この街に来ればいつでも映画に触れる事ができる…そんな可能性を秘めている夕張と郷愁の丘に建つ新しく出来た映画の資料館をこれからも注目し、応援していきたい。(取材2003年2月) 【ミニシアター客席数】50席 |
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