日本全国を旅して、取材の合間に映画館がある街を散策するのも楽しみだった。できるだけ地図やガイドには頼らない。着の身着のまま気の向くまま…寅さん流に言えば「お天道さんに聞いてみらぁ」といったところだろうか。大体、目的地を決めたとしても途中で気になる路地を見つけてしまったが最後、ちょっと寄り道…そのまま奥へ奥へと進んでしまい、結局、その先でたまたま見つけたお店に入って、気がつくと時間オーバーとなってしまう。だいいち、目的地を作ってしまうと脇目がふれなくなるのでよろしくない。映画館を曲がった角に小さなお地蔵さんを見つけたり、昭和の薫りが残る数十メートルの小さなアーケードがあったり…街を歩くと、映画館は、そこに住む人たちの息吹を感じる風景の一部であることが伝わってくる。やっぱり、映画館と古本屋と美味しい珈琲を出してくれる喫茶店がある街はいい。それだけで、そこに住みたくなってしまう。 |
■日高地方にある競走馬の里・浦河で…(北海道浦河郡)
■まさに極楽浄土の如し…幽玄な景色の浄土ヶ浜(岩手県宮古市) ■数多くの名作が誕生した庄内の映画の里で…(山形県鶴岡市)
■真っ赤な頬の子どもたちが遊ぶ冬の常陸路(茨城県笠間市〜那珂市) ■天気の良い休日…横浜の下町にある藤棚商店街を歩く(神奈川県横浜市)
■「金田一さん!事件です!」信州のロケ地を歩いて映画の中へ…(長野県上田市)
■武家屋敷の長町から近江町市場を抜けて、ひがし茶屋街へ(石川県金沢市)
■夏の早朝…琵琶湖に向かって大津駅から真っすぐ延びる坂道を歩く(滋賀県大津市)
■日曜市で賑わう城下町で飲む一杯150円の冷やし飴(高知県高知市)
■島から島へ—雲仙天草の港町を往く(熊本県天草市) ■熊本城の天守閣から熊本市外を臨む(熊本県八代市〜熊本市) |
|